旅客が出発国以外の国を最終目的地とする、または寄航地とする旅行を行う場合、モントリオール条約、またはその前進であるワルソー条約(その改正を含み、以下「ワルソー条約」といいます)と呼ばれる国際条約を当該国の国内区間を含む全旅程に対して適用できます。このような旅客に対する運送人の責任は、適用タリフに盛り込まれた特別な運送契約を含む適用条約により規律されます。
責任制限の通知
旅客の運送には、モントリオール条約またはワルソー条約を適用でき、これらの条約により、死亡または身体の障害、手荷物の紛失または破損、延着に関する運送人の責任は規律、制限されます。
モントリオール条約が適用される場合の責任制限は次のとおりです。
EC規則(No.889/2002)により、ECの運送人は、すべての旅客および手荷物の航空輸送に、モントリオール条約の制限規定を適用することが義務付けられています。多くの非EC輸送人も、旅客および手荷物の運送にモントリオール条約を適用しています。
ワルソー条約が適用される場合の責任制限は次のとおりです。
旅客の運送に適用される制限に関する詳細は各運送人
に確認してください。旅客の運送人が複数に渡る場合、適用される責任制限についてはそれぞれの運送人に確認してください。
旅客の運送に適用される条約に関わらず、搭乗手続き時に手荷物の価額を特別申請してその追加料金を支払うことで、手荷物の紛失、損害、延着に対してより高額な責任限度額を適用できます。または、手荷物の価額が適用責任限度額を超えている場合、旅客は、旅行前に十分な保険をかける必要があります。
訴訟期限:損害賠償請求に関する訴えは、航空機が到着した日、または到着すべきであった日から2年以内に提起しなければなりません。手荷物に関する請求:受託手荷物破損の場合、該当手荷物の受取日から7日以内に、延着の場合は受託手荷物の処分が可能となった日から21日以内に運送人に対して書面により通知しなければなりません。
契約条件援用の通知
パスポートおよび査証などの必要な渡航書類を所持していない場合は旅行できません。
政府機関は運航人に対し、旅客情報の提供、またはアクセス許可を求めることができます。
搭乗拒否:稀に、オーバーブックッキング等により、予約が完了している場合でも座席を提供できない場合があります。通常、搭乗を拒否された場合は補償を受けることができます。適用法令により必要とされる場合、運送人は旅客の意に反して搭乗を取りやめる前に自主的な搭乗辞退者を募らなければなりません。搭乗できない場合の補償(DBC)に関する全規則および搭乗の優先順位に関する情報については運送人に問い合わせてください。
手荷物:一定の種類の物品については責任限度を超える評価金額を申請できます。運送人は壊れやすい物品、高価な物品、腐りやすい物品に対して特別規則を適用することができます。運送人にお問い合わせください。受託手荷物:運送人は、航空機、またはクラスおよびまたは路線によって異なる無料受託手荷物許容量を定めることができます。運送人は、許容量を超える受託手荷物に対して超過料金を適用できます。運送人にお問い合わせください。機内持込手荷物:運送人は、クラスおよびまたは航路によって異なる無料機内持ち込み手荷物許容量を定めることができます。機内持ち込み手荷物は最小限にすることを推奨します。運送人にお問い合わせください。旅客に運送を提供する運送人が複数に渡る場合、各運送人は、手荷物(受託手荷物および持ち込み手荷物)に関するそれぞれ異なる規則を適用できます。米国国内区間における手荷物の特別責任限度:米国内のすべての区間の運航については米国連邦規定により、運送人の手荷物に対する責任限度は少なくても、旅客1人につき3300.00米ドル、または現在14CFR254.5にて指定されている額とされています。
搭乗手続き時刻:日程表/控えに記載されている時刻は航空機の出発時刻です。出発時刻は搭乗手続き締め切り時刻、または搭乗時刻とは異なります。旅客が時刻に遅れた場合、運送人は旅客の搭乗を拒否できます。運送人により通知された搭乗手続き時刻は、旅客が搭乗のための手続きを受け付けられる最終時刻で、また、運送人により通知された搭乗時刻は、旅客が搭乗口に行く必要のある最終時刻です。
危険な物品(危険物規制)安全上の理由により、特別許可された場合を除き、危険な物品を、受託手荷物および機内持ち込み手荷物として持ち込みできません。高圧ガス、腐食物、爆発物、可燃性液体・固体、放射性物質、酸化性物質、有毒物質、感染物質、警報装置の入ったブリーフケースなどが危険物に含まれますが、これに限るものではありません。保安上の理由により、他の規定が適用される場合があります。運送人にお問い合わせください。
以下に描かれた物品は、運送人への確認なしで預けることも、持込むこともできません。
お客さま自身または他のお客さまの安全性を損なう行為は避けてください。
詳細は運送人にお問い合わせください。
IATAWebサイトより、翻訳版および他の有益な旅行情報を入手できます。www.iatatravelcentre.com/tickets